必勝!社会保険労務士試験・第2回
今回から3回にわたって「試験勉強の方法」についてお話しさせていただきます。
今回は、過去問題集(以下「過去問」といいます。)の使い方についてです。
過去問の一番の役割は、前回お話しした「7割の得点」を効率良く取るための重要論点や頻出論点を抽出することにあります。
独学で勉強される方であれば過去10年分程度、何らかの受験講座を受講される方であれば過去5年分程度のものが必要です。(受験講座を受講されることの最大のメリットはここにあります。)
過去問は「第2のテキスト」です。解くことよりも読むことに重点を置きましょう。(決して戦いを挑んではいけません。)どこを問いかけてくるのか、どんな問いかけ方をするのかを問題を読み、答えを見て、出題箇所や論点をテキストに写し込んでいきます。
特に初めて受験される方は、「勉強する習慣を作る」ことが大切です。そのためには、まず「毎日やらなければならない単純作業を作る」ことです。
最初から「理解する」ことや「覚える」ことに重きを置いてしまうと、「難しい」や「覚えられない」といったマイナスオーラが次々と出てきて、躓きのもとになります。
毎日、テキストの条文を20音読する、過去問を10問読む、その中で分からない用語があったときはインターネットで調べる・・・など自らに一定の単純作業を課して、それを継続していくことが大切です。
「記憶は繰返し読んだテキストに宿る」という言葉があります。覚えようとする意識が強ければ強いほど忘れることが恐怖になり、結果としてやる気を失くしていくことになります。来年の5月頃までは「テキストに覚えさせる」という楽な気持ちで、ページごとの重要論点や頻出論点が一目で分かるように、ひたすら読み込みや書き込み(情報の一元化)をしていきましょう。
試験直前の3月前までにその作業が完璧に(貴方だけのオリジナルテキストが)できていれば、記憶力が漲る「締切り効果」を上手く生かして、一気に合格に近づくことができます。
次回は、「記憶の方法」についてお話しします。