令和2年度社会保険労務士試験・選択式解答
この解答は、速報段階(令和2年8月23日16時現在)のものであり、後日変更する場合があります。また、試験機関による解答について保証するものではありません。
〔問1〕労働基準法及び労働安全法
A ⑬ 工事着手14日前まで(労働基準法96条の2第1項)
B ⑯ 時間的、場所的な拘束(最判平成8.11.28 横浜南労基署長事件)
C ⑳ 報酬の支払方法、公租公課の負担(最判平成8.11.28 横浜南労基署長事件)
D ⑦ 6月(労働安全衛生規則45条の2第1項)
E ③ 1.5(労働安全衛生規則526条1項)
【短評】
Aは寄宿舎の細かいところからの出題でやや難(選択肢から⑫、⑬に絞り込むことは可能)、BとCは「労働者性」を問う判例からの出題で難、Dは基本事項であり平易、Eは安衛法特有の細則からの出題で難。2点救済も否定できない。
〔問2〕労働者災害補償保険法
A ⑧ 合理的(労働者災害補償保険法7条2項)
B ⑯ 転任(労働者災害補償保険法施行規則7条1号)
C ⑳ 要介護状態(労働者災害補償保険法施行規則7条1号イ)
E ③ 18(労働者災害補償保険法施行規則7条1号ロ)
【短評】
Aは基本事項であり平易、B~Eは文脈から判断することもでき平易。確実に4点確保したい。(ケアレスミスがなければ5点満点も十分狙える。)
〔問3〕雇用保険法
A ⑨ 20時間以上(雇用保険法6条1号、行政手引20303)
B ⑯ 31日以上(雇用保険法6条2号、行政手引20303)
C ④ 10(雇用保険法施行規則6条1項)
D ⑰ 公共職業安定所長(雇用保険法施行規則6条1項)
E ② 4(雇用保険法38条1項、行政手引20555)
【短評】
A~Eすべて基本事項であり平易。確実に4点確保したい。(ケアレスミスがなければ5点満点も十分狙える。)
〔問4〕労務管理その他の労働に関する一般常識
A ⑦ 雇用動向調査
B ⑩ 就労条件総合調査
C ⑥ 雇用均等基本調査
D ⑳ 労働力調査
E ⑨ 就業構造基本調査
【短評】
いずれも「調査名」を問うもので難問だが、Aは「離職率」から「雇用動向」という調査名に結び付けることができる。Cも「男性の」から「雇用均等」とう調査名を類推することはできる。Dは後に続く「15歳以上人口」という「労働力調査」特有の用語から解答することはできる。選択肢中にある「労働の実態」とは縁遠いものを削除して選択することができたかどうかがポイント。2点救済の可能性も否定できない。
〔問5〕社会保険に関する一般常識
A ⑭ 120兆(平成29年度社会保障費用統計)
B ⑲ 年金(平成29年度社会保障費用統計)
C ⑥ 1年6か月(介護保険法67条1項、同法施行規則103条)
D ⑦ 1又は2以上の市町村(国民健康保険法13条2項)
E ③ 48,000(確定拠出年金法69条、同法施行令36条1号)
【短評】
Aは難、Bは自然に考えることができれば平易、Cは、国民健康保険法や高齢者医療確保法にも同様の規定があり平易、Dは普通、Eはやや平易。B、C、E(又はD)で3点を確保したい。
〔問6〕健康保険法
A ⑬ 地方社会保険医療協議会に諮問する(健康保険法82条2項)
B ⑱ 標準報酬月額が28万円(健康保険法74条1項3号、同法施行令34条1項)
C ③ 125,570円(健康保険法115条、同法施行令41条1項)
D ⑧ 所轄公共職業安定所長(健康保険法施行規則29条)
E ⑮ 当該事業の意義及び内容(健康保険法181条の2)
【短評】
AとBは、平易。Cは落ち着いて解くことができれば平易。Dは改正事項で普通。Eは難。A~Cで確実に3点を確保したい。
〔問7〕厚生年金保険法
A ⑨ 国民の理解(厚生年金保険法31条の2)
B ⑫ 受給権を取得した日から起算して1年を経過した日(厚生年金保険法44条の3第1項)
C ⑳ 老齢基礎年金及び付加年金並びに障害基礎年金(厚生年金保険法44条の3第1項)
E ② 2年(厚生年金保険法78条の2第1項)
【短評】
A、D、Eは毎年選択式出題の候補に挙がるものであり平易。BとCは基本事項であり平易。確実に4点確保したい。(ケアレスミスがなければ5点満点も十分狙える。)
〔問8〕国民年金法
A ⑪ 国民の生活水準(国民年金法4条)
B ⑦ 改定(国民年金法4条)
D ⑳ 当該被保険者期間の3分の2(国民年金法37条)
E ⑬ 実施機関たる共済組合等(国民年金法94条の2第2項)
【短評】
AとBは毎年選択式出題の候補に挙がるものであり平易。CとDは基本事項であり平易。Eは文脈からも解答できる。確実に4点確保したい。(ケアレスミスがなければ5点満点も十分狙える。)
【全体講評】
「労基・安衛」と「労一」が難問。「労災」、「雇用」、「厚年」、「国年」は平易。「社一」と「健保」は普通であった。合格が基準点は「26点」を予想する。(「労基・安衛」と「労一」は、「2点救済」の可能性を否定できない。)