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〔復習問題22〕

第1—(3)—7図は、厚生労働省「 A 」により、年次有給休暇の取得率の動向をみたものであるが、取得率(調査計)は2016年調査(2015年の状況)以降5年連続で上昇している。この背景の一つには B の取組が進んだことがあるものと考えられる。特に、 B 関連法の施行により2019年4月から年5日の年次有給休暇の確実な取得が義務付けられたことを背景として、年次有給休暇の取得率は2019年調査(2018年の状況)の52.4%(付与日数18.0日、取得日数9.4日)から2020年調査(2019年の状況)では56.3%(付与日数18.0日、取得日数10.1日)と、3.9ポイントの大きな上昇となり、取得率、取得日数ともに集計が開始された昭和59年調査以来過去最高となった。

次に、同図の(1)により、男女別に取得率をみると C が、男女ともおおむね上昇傾向にあり、2020年調査では特に男性の上昇幅が比較的大きくなった。

さらに、同図の(2)により、企業規模別に取得率をみると、全ての企業規模でこのところ上昇傾向にある、2020年調査では全ての企業規模で取得率が50%を超え、特に D において取得率が大きく上昇している。(令和3年度版労働経済白書)

 

A ① 労働力調査 ② 毎月勤労統計調査 ③ 就労条件総合調査 ④ 雇用均等基本調査

B ① 働き方改革 ② ジェンダーフリー ③ ワーク・ライフ・バランス ④ 同一労働同一賃金

C ① 男性の方が女性よりも高い ② 女性の方が男性よりも高い ③ 男女の差は殆ど見られない ④ 調査年ごとに頃なる

D ① 30~99人規模の小企業 ② 100~299人規模の中企業 ③ 300~999人規模の中堅企業 ④ 1,000人以上の大企業

 

23.ここでは、総務省統計局「労働力調査(基本集計)」を用いて、月末1週間の就業時間が60時間以上の雇用者に着目する。〔…中略…〕

第1—(3)—10図の(1)により、企業規模別に週60時間以上雇用者の割合をみると、規模の小さい企業ほど比較的高い水準にあるが、全ての企業規模で低下傾向にある。この背景には、働き方改革関連法による時間外労働の上限規制が、大企業では2019年4月から、中小企業では2020年4月から施行されたことを受け、各企業における残業規制に向けた取組が進んだこと等があると考えられる。また、2020年には、各規模で大きく低下している。

さらに、同図の(2)により、産業別に週60時間以上雇用者の割合をみると、依然として「運輸業,郵便業」において高い水準で推移している一方で、「教育,学習支援業」を除く全ての産業で低下傾向にあり、特に「情報通信業」や「宿泊業,飲食サービス業」で低下幅が比較的大きい。また、2020年には、多くの産業で低下幅が2019年より拡大している。(令和3年度版労働経済白書)

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