社会保険労務士試験・論点ファイル

科目:厚生年金保険法
項目:通則

1.年金たる保険給付は、その受給権者の申出により、その全額の支給を停止する。

●過去問(平成19年度出題)
年金たる保険給付(厚生年金保険法の他の規定又はその他の法令の規定によりその全額につき支給を停止されている年金たる保険給付を除く。)は、その受給権者の申出により、その全額又は一部の支給を停止するものとし、すでに厚生年金保険法の他の規定又はその他の法令の規定によりその額に一部につき支給を停止されているときは、停止されていない部分の全額又は一部の支給を停止する。(×)

2.「受給権者の申出による年金たる保険給付の支給停止」の申出は、いつでも、「将来に向かって」撤回することができる。(撤回前の期間について、さかのぼって給付が行われることはない。)

●過去問(平成20年度出題)
厚生年金保険法第38条の2に規定される受給権者の申出による年金たる保険給付の支給停止は、申出を行った日の属する月の翌月分から支給停止される。また、支給停止の申出を撤回したときは、その旨の申出を行った日の属する月の翌月分から支給が開始される。(〇)

3.第1号厚生年金被保険者期間に基づく年金給付の受給権者が、正当な理由がなくて、所定の届出をせず、又は書類その他の物件を提出しないときは、保険給付の支払を一時差し止めることができる。(保険給付の全部又は一部の支給を停止することができるのではない。)

●過去問(平成22年度出題)
第1号厚生年金被保険者期間に基づく老齢厚生年金の受給権者が、正当な理由がなくて、厚生年金保険法施行規則の規定により行わなければならない届出またはこれに添えるべき書類を提出しない場合には、保険給付の全部又は一部を一時停止することができる。(×)

4.受給権の保護(譲渡、担保、差押え禁止)の規定において老齢厚生年金を受ける権利は国税滞納処分により差押えの対象とされ、公課の禁止の規定において老齢厚生年金は課税の対象とされている。

●過去問(平成26年度出題)
遺族厚生年金を受ける権利は、国税滞納処分により差し押さえることができる。(×)

5.60歳台前半の老齢厚生年金(厚生労働大臣が支給するものに限る。)の受給権者が65歳に達し、65歳からの老齢厚生年金を受けようとするときは、新たな裁定請求書を日本年金機構に提出しなければならない。

●過去問(平成20年度出題)
60歳台前半の老齢厚生年金の受給権者が65歳に達し、65歳からの老齢厚生年金の裁定を受けようとする場合は、新たに裁定請求書を提出する必要はない。(×)