社会保険労務士試験・論点ファイル
科目:労働保険徴収法
項目:保険関係の成立及び消滅
1.労災保険の適用事業主又は雇用保険の適用事業主については、その事業が開始された日に、(法律上当然に)労災保険又は雇用保険に係る保険関係が成立する。
●過去問(平成19年度出題)
労災保険の適用事業又は雇用保険の適用事業に該当する事業については、当該事業に係る事業主が、労働保険徴収法の規定に基づき、労災保険又は雇用保険に係る労働保険の保険関係の成立を政府に届け出ることにより、労災保険又は雇用保険に係る労働保険の保険関係が成立する。(×)
2.保険関係が成立している事業が廃止され、又は終了したときは、その事業についての保険関係は、(法律上当然に)その翌日(その日ではない。)に、(法律上当然に)消滅する。
●過去問(平成29年度出題)
労働保険の保険関係が成立している事業の事業主は、当該事業を廃止したときは、当該事業に係る保険関係廃止届を所轄労働基準監督署長又は所轄公共職業安定所長に提出しなければならず、この保険関係廃止届が受理された日の翌日に、当該事業に係る労働保険の保険関係が消滅する。(×)
3.雇用保険の暫定任意適用事業において、使用労働者数の2分の1以上が希望するにもかかわらず、雇用保険の任意加入申請をしない事業主は、6か月以下の懲役又は30万円以下の罰金に処せられる。(労災保険の暫定任意適用事業において、使用労働者数の過半数が希望するにもかかわらず、労災保険の任意加入申請をしない事業主についての罰則規定は置かれていない。)
●過去問(平成29年度出題)
労災保険暫定任意適用事業の事業主は、その事業に使用される労働者の過半数が希望するときは、労災保険の任意加入の申請をしなければならず、この申請をしないときは、6箇月以下の懲役又は30万円以下の罰金に処せられる。(×)
4.雇用保険暫定任意適用事業の加入申請にあたっては、労働者の2分の1以上の同意を得なければならないが、労災保険暫定任意適用事業の加入申請にあたっては、労働者の同意を得ることは必要とされていない。
●過去問(平成27年度出題)
農業の事業で、民間の個人事業主が労災保険の任意加入の申請を行うためには、任意加入申請書に労働者の同意を得たことを証明する書類を添付して、所轄都道府県労働局長に提出しなければならない。(×)
5.労災保険関係成立票を見易い場所に掲げなければならないのは、「建設の事業」に係る事業主に限られる。
●過去問(平成19年度出題)
労災保険に係る労働保険の保険関係が成立しているすべての事業の事業主は、労災保険関係成立票を見易い場所に掲げなければならない。(×)