社会保険労務士試験・論点ファイル

科目:厚生年金保険法

項目:老齢厚生年金

 

1.特別支給の老齢厚生年金を受給するためには、厚生年金保険の被保険者期間が1年(12月)以上なければならないが、65歳以後の老齢厚生年金を受給するためには、厚生年金保険の被保険者期間が1月以上あれば足りる。なお、共に、受給資格期間(原則として、国民年金法に規定する保険料納付済期間と保険料免除期間を合算した期間が10年以上あること)を満たしていなければならない。

 

●過去問(平成20年度出題)

65歳以上の者であって、厚生年金保険の被保険者期間が1年未満の者は、国民年金法に規定する保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が10年以上あるときであっても、老齢厚生年金を請求することはできない。(×)

 

2.特別支給の老齢厚生年金において、定額部分の年金額の計算に用いる被保険者期間には、生年月日に応じた上限があるが、報酬比例部分については、そのような上限はない。

 

●過去問(平成13年度出題)

報酬比例部分の年金額の計算に用いる被保険者期間には、生年月日に応じた上限がある。(×)

 

3.老齢厚生年金(特別支給の老齢厚生年金を含む。)は、受給権を取得した月以後の被保険者期間は、その年金額の計算の基礎としない。

 

●過去問(平成26年度出題)

老齢厚生年金の受給権を取得した月に被保険者であった場合、その受給権を取得した時点の年金額の計算の基礎には、受給権を取得した月を被保険者期間として含めることとなる。(×)

 

4.老齢厚生年金(特別支給の老齢厚生年金を含む。)の受給権者である被保険者が、被保険者の資格を喪失した日から起算して1月を経過したときは、その被保険者の資格を喪失した月前における被保険者であった期間を年金額の基礎として計算し、資格を喪失した日(退職の場合には退職日)から1月を経過した日の属する月から年金額が改定される。

 

●過去問(平成23年度出題)

60歳台前半の特別支給の老齢厚生年金を受給している被保険者が、その被保険者の資格を喪失し、かつ被保険者となることなくして被保険者の資格を喪失した日から起算して1か月を経過したときは、その被保険者の資格を喪失した月前における被保険者であった期間を老齢厚生年金の額の計算の基礎とするものとし、資格を喪失した日の属する月から年金の額を改定する。(×)

 

5.特別支給の老齢厚生年金の定額部分と昭和36年4月1日以後の「20歳以上60歳未満」の厚生年金保険の被保険者期間に係る老齢基礎年金相当額に差があるときは、当該差額を老齢厚生年金に経過的に加算する。

 

●過去問(平成19年度出題)

60歳台前半の老齢厚生年金の定額部分と昭和36年4月1日以後の20歳以上65歳未満の厚生年金保険の被保険者期間に係る老齢基礎年金相当額に差があるときは、当該差額を老齢基礎年金に経過的に加算する。(×)