社会保険労務士試験・論点ファイル
科目:労働一般
項目:労働契約法
1.労働契約法の「労働者」の定義は、労働基準法9条の「労働者」の判断と同様の考え方であるが、家事使用人は適用除外とされていない。
- 過去問(平成28年度出題)
労働契約法は、使用者が同居の親族のみを使用する場合の労働契約及び家事使用人の労働契約については、適用を除外している。(×)
2.労働契約法上の「使用者」とは、個人企業の場合はその企業主個人を、会社その他の法人組織の場合は法人そのものをいう。(労働基準法10条の「事業主」に相当するものであり、同条の「使用者」より狭い概念である。)
- 過去問(平成29年度出題)
労働契約法第2条第2項の「使用者」とは、「労働者」と相対する労働契約の締結当事者であり、「その使用する労働者に対して賃金を支払う者」をいうが、これは、労働基準法第10条の「使用者」と同義である。(×)
3.労働契約は、労働者が使用者に使用されて労働し、使用者がこれに対して賃金を支払うことについて、労働者及び使用者が合意することによって成立する。
- 過去問(平成24年度出題)
労働契約は、労働者が使用者に使用されて労働し、使用者がこれに対して賃金を支払うことによって成立するものとされており、当事者の合意、認識等の主観的事情は、労働契約の成否に影響を与えない。(×)
4.労働契約は、必ずしも書面による必要はない。
- 過去問(平成28年度出題)
労働契約は、労働者が使用者に使用されて労働し、使用者がこれに対して賃金を支払うことについて、労働者及び使用者が必ず書面を交付して合意しなければ、有効に成立しない。(×)
5.就業規則で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については無効となる。(無効となった部分は、就業規則で定める基準による。)
- 過去問(平成26年度出題)
就業規則で定める基準と異なる労働条件を定める労働契約は、その部分については無効となり、無効となった部分は、就業規則で定める基準によるとされている。(×)