直前ろんてんのど飴・第8回
直前ろんてんのど飴・第8回
- 厚生年金保険法・150粒
1.厚生年金保険の保険者は「政府」であるが、被保険者等に関する事務は、第1号から第4号までの厚生年金被保険者の種別に応じて、「実施機関」が行う。(テキストP241)
【種別ごとの実施機関】
・第1号厚生年金被保険者⇒厚生労働大臣
・第2号厚生年金被保険者⇒国家公務員共済組合及び国家公務員共済組合連合会
・第3号厚生年金被保険者⇒地方公務員共済組合、全国市町村共済組合連合会及び地方公務員共済組合連合会
・第4号厚生年金被保険者⇒日本私立学校振興・共済事業団
2.厚生年金保険法の適用事業所は、健康保険法の適用事業所に「船員法1条に規定する船員として船舶所有者に使用される者が乗り組む船舶」を加えたものになる。(テキストP244)
3.2以上の適用事業所(船舶を除く。)の一括は、厚生労働大臣の承認を受けて行うことができるが、2以上の船舶の適用事業所の一括は、法律上当然に行われる。(テキストP246)
4.「任意単独被保険者」の資格取得・資格喪失については、共に厚生労働大臣の認可を受けることを要するが、資格取得時にはその事業所の事業主の同意を得なければならない。(資格喪失時にはそのような(同意)要件はない。)(テキストP247)
5.「適用事業所」に使用される70歳以上の者であって、老齢又は退職を支給事由とする年金たる給付の受給権を有しないものは、「実施機関に申し出て」、高齢任意加入被保険者となることができる。(テキストP248)
6.「適用事業所以外の事業所」に使用される70歳以上の者であって、老齢又は退職を支給事由とする年金たる給付の受給権を有しないものは、「厚生労働大臣の認可を受けて」、高齢任意加入被保険者となることができる。この場合、当該認可を受けるにあたり、その事業所の事業主の同意を得なければならない。(テキストP249)
7.障害厚生年金や遺族厚生年金の受給権者であっても、老齢又は退職を支給事由とする年金たる給付の受給権を有していなければ、高齢任意加入被保険者となることができる。(テキストP247~248)
8.「適用事業所」に使用される高齢任意加入被保険者は、保険料の全額を負担し、自己の負担する保険料を納付する義務を負う。ただし、当該適用事業所の事業主が同意したときは、事業主が保険料の半額を負担し、かつ、その被保険者及び自己の負担する保険料を納付する義務を負う。(テキストP248)
注)「第2号厚生年金被保険者又は第3号厚生年金被保険者」については、前記「ただし書き」の事業主の同意に関する規定は適用されない。したがって、これらの被保険者に係る保険料は、必ず被保険者が全額を負担し、自己の負担する保険料を納付する義務を負う。
9.「適用事業所」の高齢任意加入被保険者で、その事業主が保険料半額負担及び保険料納付義務を負うことの同意をしている場合であって、その後その事業主が同意の撤回をした場合であっても、そのことをもって高齢任意加入被保険者の資格は喪失しない。(テキストP248)
10.「適用事業所」の高齢任意加入被保険者(事業主の同意がある場合を除く。)が保険料(初めて納付すべき保険料を除く。)を滞納し、督促状の指定の期限までにその保険料を納付しないときは、保険料の納期限の属する月の前月の末日に(督促状の指定の期限の翌日に、ではない。)、被保険者の資格を喪失する。(なお、初めて納付すべき保険料を納付期日までに納付しなかったときは、高齢任意加入被保険者とならなかったものとみなす。)(テキストP249)
11.「臨時に使用される者」又は「季節的に使用される者」であっても、「船舶所有者に使用される船員」は、厚生年金保険の被保険者とする。(テキストP250)
12.第2号厚生年金被保険者、第3号厚生年金被保険者又は第4号厚生年金被保険者は、同時に、第1号厚生年金被保険者の資格を取得しない。(テキストP252)
13.第1号厚生年金被保険者が同時に第2号厚生年金被保険者、第3号厚生年金被保険者又は第4号厚生年金被保険者の資格を有するに至ったときは、「その日」に、当該第1号厚生年金被保険者の資格を喪失する。(テキストP252)
14.老齢又は退職を支給事由とする年金たる給付の受給権を取得したことによる高齢任意加入被保険者の資格喪失処理は、自動的に行われる。(資格喪失届の提出を要しない。)(テキストP253・未記載)
15.被保険者の資格を取得した月にその資格を喪失したときは、原則として、その月を1か月として被保険者期間に算入するが、その月に更に国民年金の被保険者(第2号被保険者を除く。)の資格を取得したときは、厚生年金保険の被保険者期間に算入しない。(国民年金のみの被保険者期間として1か月に算入する。)(テキストP255)
16.第3種被保険者(坑内員及び船員)であった期間について被保険者期間を計算する場合には、原則として、①昭和61年3月31日までの期間については、実期間を「3分の4倍」し、②昭和61年4月1日から平成3年3月31日までの期間については、実期間を「5分の6倍」する。(ただし、①老齢基礎年金の額を計算する場合と②障害給付・遺族給付の保険料納付要件をみる場合は、上記の規定は適用しない。)(テキストP256)
17.第1号厚生年金被保険者に係る適用事業所の事業主の届出期限について、船舶所有者以外は「原則として、5日以内」、船舶所有者は「原則として、10日以内」である。(テキストP257)
18.第1号厚生年金被保険者又は70歳以上の使用される者(共済組合の組合員又は私立学校教職員共済制度の加入者を除く。)は、同時に2以上の事業所に使用されるに至ったときは、年金事務所の選択届(又は2以上の事業所勤務届)を、10日以内(5日以内ではない。)に、日本年金機構に提出しなければならない。(テキストP258)
19.第1号厚生年金被保険者に係る適用事業所の事業主は、被保険者が70歳に到達し、引き続き当該事業所に使用されることにより「70歳以上の使用される者」の要件に該当する場合であって、当該者の標準報酬月額に相当する額が70歳到達日の前日における標準報酬月額と同額である場合は、「70歳以上被用者該当届」及び「70歳到達時の被保険者資格喪失届」の提出を省略することができる。(船員被保険者についても同様である。)(テキストP258)
20.船舶所有者による船員被保険者の届出等について、船舶所有者は、船長又は船長の職務を行う者を代理人として処理させることができる。(代理人選任届は不要。)(テキストP257)
21.加給年金額対象者の不該当の届出については、その事由が年齢到達による場合は、行う必要はない。(テキストP260)
22.第2号~第4号厚生年金被保険者又は第2号~第4号厚生年金被保険者であった者は、厚生年金保険原簿に被保険者としての記録管理が行われていないため、「訂正の請求」をすることができない。(国民年金原簿の「訂正の請求」もすることができない。)(テキストP260、139)
23.厚生労働大臣は、第1号厚生年金被保険者に係る標準報酬の決定又は改定を行ったときは、その旨を当該事業主に通知しなければならないが、合意分割や3号分割の規定による標準報酬の改定又は決定の通知は、事業主ではなく、離婚等をした当事者に通知することとされている。(テキストP260)
24.標準報酬月額等級は、第1級(88,000円)から第32級(650,000円)までとされている。(健康保険法の標準報酬月額等級は、第1級(58,000円)から第50級(1,390,000円)までとされている。)(テキストP262、44)
25.「定時決定」、「資格取得時決定」、「随時改定」、「育児休業等終了時改定」及び「産前産後休業終了時改定」に係る標準報酬月額の決定及び改定方法は、船員たる被保険者を除き、健康保険法と同様である。(「保険者等」を「実施機関」に読み替える。)(テキストP262)
26.船員たる被保険者の標準報酬月額の決定及び改定については、船員保険法の規定の例による。(テキストP263)
27.標準賞与額の上限は、健康保険法と異なり、1月当たり「150万円」である。(健康保険法の標準賞与額の上限は、年度の累計額で573万円である。)(テキストP263、53)
28.「3歳に満たない子」を養育する被保険者に係る「従前標準報酬月額の特例」は、子を養育することとなった日の属する月の前月において、被保険者でない場合であっても、当該月前「1年以内」に被保険者であった月があれば適用される。(テキストP265)
29.「3歳に満たない子」を養育する被保険者に係る「従前標準報酬月額の特例」について、その申出が遅れた場合には、申出月の前月までの「2年間」にある月のみが、その対象となる。(テキストP265)
30.保険給付は政府等(政府及び実施機関(厚生労働大臣を除く。))が行い、保険給付を受ける権利は、受給権者の請求に基づいて、実施機関が裁定する。(テキストP241、267)
31.2以上の種別の厚生年金被保険者期間を有する者に係る「内払調整」については、同一の種別の厚生年金被保険者期間に基づく保険給付間のみで行われる。(テキストP269)
32.国民年金の年金給付と厚生年金保険の年金給付の「内払調整」は、厚生労働大臣が支給する厚生年金保険の年金給付に限り、その対象とされる。(テキストP269)
33.年金給付の過誤払による返還金債権の金額に充当することができるのは、遺族厚生年金のみである。(テキストP269)
34.年金給付の過誤払による充当処理をすることができる遺族厚生年金は、死亡した者の年金給付と同一の実施機関が支給するものに限られる。(テキストP269)
35.第三者行為災害において、「求償」は政府等が行った保険給付の「価額の限度」で、「控除」は受給権者が受けた損害賠償の「価額の限度」で行われる。(テキストP271)
36.受給権の保護(譲渡・担保・差押え禁止)の規定において、老齢厚生年金は国税滞納処分により差し押さえることができ、公課の禁止規定において、老齢厚生年金は課税の対象となる。(テキストP271)
37.受給権者の申出による支給停止の申出は、老齢基礎年金と老齢厚生年金のような支給事由が同一の年金であっても、同時に行う必要はない。(テキストP273)
38.2以上の種別の厚生年金被保険者期間を有する年金受給権者が「受給権者の申出による支給停止」の申出(又は撤回)をする場合、同一の支給事由に基づく厚生年金保険の年金給付(例えば、老齢厚生年金)については、同時に行わなければならない。(テキストP333)
39.「再評価率の改定」については、原則として、基準年度(68歳到達年度)前については「名目手取り賃金変動率」を基準として改定されるが、基準年度以後については「物価変動率」を基準として改定される。(国民年金法の「改定率の改定」と同様である。)(テキストP278)
40.調整期間における「再評価率の改定」については、原則として、基準年度(68歳到達年度)前については、「算出率(名目手取り賃金変動率×調整率×前年度の特別調整率)」を基準として改定されるが、基準年度以後については、「基準年度以後算出率(物価変動率×調整率×前年度の基準年度以後特別調整率)」を基準として改定される。(国民年金法の調整期間における「改定率の改定」と同様である。)(テキストP278)
41.60歳台前半の老齢厚生年金は、「1年以上」の被保険者期間を有していなければ支給されない。(65歳からの老齢厚生年金は、被保険者期間が1月以上あれば支給される。)(テキストP281)
42.60歳台前半の老齢厚生年金において、「第1号厚生年金被保険者期間を有する女子」は男子に比べて「5年遅れ」で支給開始年齢が引き上げられ、「第2号~第4号厚生年金被保険者期間を有する女子」は男子と同様に支給開始年齢が引き上げられる。(テキストP282)
43.60歳台前半の老齢厚生年金において、「特定警察職員等」である者は男子に比べて「6年遅れ」で支給開始年齢が引き上げられる。(テキスト未記載)
44.60歳台前半の老齢厚生年金に係る「障害者の特例及び長期加入者の特例」は、共に「被保険者でないこと」が要件とされているが、「障害者の特例」については、それに加えて「請求すること」が要件とされている。(テキストP283)
45.60歳台前半の老齢厚生年金に係る「長期加入者の特例」は、厚生年金保険の被保険者期間が種別単独(種別合算ではない。)で44年(440月ではない。)以上あることが要件とされている。(テキストP283)
46.「坑内員・船員の特例」は、坑内員たる被保険者であった期間と船員たる被保険者であった期間とを合算した期間が「実期間で15年以上」であることが要件とされているが、「障害者の特例及び長期加入者の特例」と異なり、「被保険者でないこと」の要件は付されていない。(テキストP284)
47.老齢厚生年金の支給繰下げの申出の要件は、①老齢厚生年金の受給権を取得した日から起算して1年を経過した日前に裁定請求をしていなかったこと、かつ、②老齢厚生年金の受給権を取得したとき又は当該受給権を取得した日から1年を経過した日までの間に「障害基礎年金以外の障害年金又は遺族年金」の受給権者となっていないことである。(テキストP285)
48.老齢厚生年金の支給繰下げの申出と老齢基礎年金の支給繰下げの申出は、同時に行う必要はないが、2以上の種別の厚生年金被保険者期間を有する場合の当該2以上の種別の老齢厚生年金の支給繰下げの申出は、同時に行わなければならない。(テキストP285、331)
49.老齢厚生年金の支給繰下げに係る「繰下げ加算額」は、本来の老齢厚生年金の額に「平均支給率」を乗じて得た額に増額率(1,000分の7×繰下げ月数(上限120))を乗じて得た額である。(テキストP286)
50.老齢厚生年金の支給繰上げの申出をすることができる者が、その受給権取得日から「5年」を経過した日後に当該老齢厚生年金を請求し、かつ、当該請求の際に支給繰下げの申出をしないときは、原則として、当該請求をした日の5年前の日に支給繰下げの申出があったものとみなす。(テキストP286)
51.60歳台前半の老齢厚生年金の「報酬比例部分の額」は、総報酬制導入以後(平成15年4月1日以後)の被保険者期間に係る額は、原則として「平均標準報酬額×1,000分の5.481×被保険者期間の月数」であり、総報酬導入前の被保険者期間に係る額は、「平均標準報酬月額×1,000分の7.125×被保険者期間の月数」である。(テキストP287)
52.60歳台前半の老齢厚生年金の「定額部分の額」は、原則として「1,628円×改定率×被保険者期間の月数」であるが、被保険者期間の月数には、上限が設けられており、昭和21年4月2日以後生まれの者については「480月」とされている。(テキストP288~289)
53.60歳台前半の老齢厚生年金の「定額部分」と「昭和36年4月1日以後(昭和61年4月1日以後ではない。)の20歳以上60歳未満(65歳未満ではない。)の厚生年金保険の被保険者期間に係る老齢基礎年金相当額」に差があるときは、当該差額を「経過的加算」として老齢厚生年金(老齢基礎年金ではない。)に加算する。(テキストP289)
54.在職定時改定は、65歳以上の老齢厚生年金の受給権者が、原則として、毎年9月1日(基準日)において被保険者である場合に、基準日の属する月前(8月以前)の被保険者であった期間をその計算の基礎として、基準日の属する月の翌月(10月)から行われる。(テキストP290)
55.老齢厚生年金(60歳台前半の老齢厚生年金を含む。)の受給権者である被保険者が、被保険者の資格を喪失したまま1月を経過したときは、その被保険者の資格を喪失した月前における被保険者であった期間を年金額の計算の基礎として計算し、資格を喪失した日(退職の場合には退職日)から当該1月を経過した日の属する月(翌月ではない。)から年金額が改定される。(テキストP290)
56.老齢厚生年金に係る加給年金額は、その年金額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が240以上(注)ある者が、老齢厚生年金の受給権を取得した当時(その権利を取得した当時、年金額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が240未満であったときは、退職時改定により当該月数が240以上となるに至った当時)その者によって生計を維持していた①65歳未満の配偶者又は②18歳年度末までの間にある子及び20歳未満で障害等級の1級又は2級に該当する障害の状態にある子がいる場合に、加算される。
注)中高齢の期間短縮特例に該当する者は、被保険者期間が15年~19年以上で、240月以上あるものとみなす。(テキストP291)
57.報酬比例部分のみの60歳台前半の老齢厚生年金には、加給年金額は加算されない。(テキストP291)
58.老齢厚生年金に加算される加給年金額は、配偶者については「224,700円に改定率を乗じて得た額」であり、第1子、第2子については「224,700円に改定率を乗じて得た額」、第3子以降については「74,900円に改定率を乗じて得た額」である。(テキストP292)
59.老齢厚生年金に加算される「配偶者に係る加給年金額」には、受給権者(配偶者ではない。)の生年月日(昭和9年4月2日以後生まれに限る。)に応じ、特別加算が行われる。(テキストP292)
60.特別加算の額は、受給権者の生年月日が遅い(早い、ではない。)ほど高額になり、昭和18年4月2日以後生まれの者については同額(165,800円に改定率を乗じて得た額)となる。(テキストP292~293)
61.加給年金額の対象者である配偶者が、老齢厚生年金(その年金額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が240以上であるものに限る。)、障害厚生年金又は障害基礎年金を受けることができるときは、その間、当該配偶者に係る加給年金額の支給が停止される。(テキストP294)
62.加給年金額の対象となっている配偶者が、繰上げ支給の老齢基礎年金の支給を受けることができるときであっても、当該配偶者に係る加給年金額の支給は停止されない。(テキストP294)
63.子に係る加給年金額は、養子縁組によって受給権者の「配偶者以外の者」の養子となったときは、加算されなくなる。(テキストP293)
64.65歳以上の者について、老齢厚生年金と障害基礎年金が併給される場合において、障害基礎年金に子の加算が行われているときは、その間、老齢厚生年金の子に係る加給年金額は支給停止となる。(テキストP294)
65.60歳台前半の在職老齢年金に係る「基本月額」とは、「老齢厚生年金の額(加給年金額を除く。)を12で除して得た額」をいう。(65歳以降の在職老齢年金については、加給年金額、繰下げ加算額及び経過的加算額を除いて基本月額を算定する。)(テキストP295)
66.60歳台前半の在職老齢年金に係る「総報酬月額相当額」とは、「その者の標準報酬月額とその月以前の1年間の標準賞与額の総額を12で除して得た額とを合算して得た額」をいう。(65歳以降の在職老齢年金についても同様である。)(テキストP295)
67.60歳台前半の在職老齢年金において、「総報酬月額相当額+基本月額」が支給停止調整額(令和5年度は、48万円)以下であるときは、支給停止は行われない。(65歳以降の在職老齢年金についても同様である。)(テキストP295~296)
68.在職老齢年金において、加給年金額は調整の対象外とされるが、年金額が全額支給停止となる場合は、加給年金額も全額支給停止となる。(テキストP296)
69.在職老齢年金の受給権者の標準報酬月額が変更されたときは、変更後の標準報酬月額に基づき支給停止額が計算され、標準報酬月額が変更された月(翌月でない。)から年金の支給額も変更される。(テキストP296)
70.在職老齢年金の支給停止は、「被保険者の資格を取得した日の属する月」については、行われない。(テキストP295~296)
71.60歳台前半の老齢厚生年金と基本手当との調整は、基本手当に係る求職の申込みがあった月の「翌月」から行われる。(テキストP297)
72.60歳台前半の老齢厚生年金と基本手当との調整において、「基本手当の支給を受けた日とみなされる日及びこれに準ずる日(待期期間、給付制限期間に属する日)」が1日もない月については、その月分の老齢厚生年金は支給停止とならない。(テキストP297)
73.60歳台前半の老齢厚生年金と基本手当との調整に係る「事後精算」は、支給停止解除月の直近月から遡って行われる。(テキストP298)
74.60歳台前半の老齢厚生年金と高年齢雇用継続基本給付金との調整において、当該受給権者に係る標準報酬月額がみなし賃金日額に30を乗じて得た額の「100分の61」に相当する額未満であるときは、原則として、当該受給権者に係る標準報酬月額(支給対象月の賃金ではない。)に100分の6(100分の15ではない。)を乗じて得た額が支給停止される。(テキストP298)
75.60歳台前半の老齢厚生年金と高年齢雇用継続基本給付金との調整は、標準報酬月額がみなし賃金日額に30を乗じて得た額の「100分の75」以上であるときや標準報酬月額が「支給限度額(364,595円)」以上であるときは、行われない。(テキストP298)
76.老齢厚生年金の支給繰上げの請求は、その者が老齢基礎年金の支給繰上げの請求もできるときは、老齢基礎年金の支給繰上げの請求と同時に行わなければならない。(テキストP284)
77.本来の老齢厚生年金の受給権は死亡のみによって消滅するが、60歳台前半の老齢厚生年金の受給権は死亡又は「65歳到達」によって消滅する。(テキストP281)
78.障害厚生年金は、初診日に被保険者でなければ支給されない。(テキストP301)
79.「事後重症による障害厚生年金」は、障害の程度が障害等級3級に該当するに至った場合についても請求することができる。(テキストP301~302)
80.「基準障害による障害厚生年金」は、「基準傷病」に係る初診日の前日における保険料納付要件が問われる。(基準障害による障害基礎年金についても同様である。)(テキストP302、177)
81.その権利を取得した当時から障害等級3級の障害厚生年金については、「併合認定」は行わない。(テキストP303)
82.障害厚生年金の基本年金額は、老齢厚生年金の額の規定の例により計算した額とされるが、給付乗率の生年月日による読替えはなく、被保険者期間の月数が300に満たないときは300として計算する。また、障害等級1級に該当する場合は、当該額の100分の125(100分の150ではない。)に相当する額となる。(テキストP304~305)
83.障害厚生年金の額については、当該障害厚生年金の支給事由となった障害に係る障害認定日(初診日ではない。)の属する月まで(前月までではない。)が、その計算の基礎とされる。(テキストP305)
84.障害基礎年金を受けることができない場合の「障害厚生年金の最低保障額」は、障害基礎年金の額(780,900円×改定率)に4分の3(3分の2ではない。)を乗じて得た額である。(テキストP305)
85.障害厚生年金の加給年金額の対象者は65歳未満の配偶者(子は対象となっていない。)であり、受給権発生日の翌日以後に配偶者を有することになっても、要件に該当していれば加算される。ただし、老齢厚生年金と異なり、特別加算は加算されない。(なお、障害等級3級に該当する者に支給される障害厚生年金には、加給年金額は加算されない。)(テキストP305~306)
86.その権利を取得した当時から障害等級3級の(一度も2級以上に該当したことがない)障害厚生年金については、65歳以後に障害の程度が増進したとしても、「額の改定」を行わない。(テキストP307)
87.障害厚生年金は、受給権者が障害等級に該当する程度の障害の状態に該当しなくなったときは、その障害の状態に該当しない間、その支給を停止する。(失権するわけではない。)(テキストP309)
88.障害手当金は、初診日要件及び保険料納付要件を満たした者が、初診日から起算して5年(3年ではない。)を経過する日までに治り、その治った日に所定の障害の状態に該当していることを要件として支給される。(テキストP310)
89.障害手当金は、国民年金法又は厚生年金保険法の年金給付の受給権者(3級不該当3年経過の障害基礎年金又は障害厚生年金の受給権者を除く。)には支給されない。(テキストP310)
90.障害手当金は、同一の傷病について、労働基準法の規定による障害補償や労働者災害補償保険法の規定による障害(補償)等給付を受ける権利を有する者には支給されない。(テキストP310)
91.障害手当金の額は、障害厚生年金の額の規定の例により計算した額の100分の200(100分の250ではない。)であるが、障害厚生年金の最低保障額(障害基礎年金の額の4分の3に相当する額)の2倍の最低保障額とする。(テキストP310)
92.遺族厚生年金の支給要件について、保険料納付要件が問われるのは、①被保険者の死亡と②被保険者であった者で、初診日に被保険者かつ初診日から5年以内の死亡の場合である。(テキストP312~313)
93.遺族厚生年金の額について、死亡した者が短期要件と長期要件のいずれにも該当する場合、遺族が特段の申出をした場合を除き、短期要件の計算式による。(テキストP314)
94.遺族厚生年金を受けることができる遺族は、被保険者又は被保険者であった者の配偶者、子、父母、孫又は祖父母(兄弟姉妹は含まれていない。)であって、被保険者又は被保険者であった者の死亡の当時、その者によって生計を維持していたものである。(妻以外の者にあっては、被保険者等の死亡の当時において、年齢要件等を満たしていることが必要である。)(テキストP314~315)
95.遺族厚生年金の額は、65歳以上の配偶者であって老齢厚生年金の受給権を有する者を除き、老齢厚生年金の額の計算の例により計算した額の4分の3に相当する額であるが、短期要件の場合は「給付乗率は定率、被保険者期間の月数が300に満たないときは300として」計算するのに対し、長期要件の場合は「給付乗率に生年月日の読替えがあり、被保険者期間は本来の被保険者期間の月数」で計算する。(テキストP316)
96.子のない妻については、夫の死亡当時40歳以上65歳未満でなければ、「中高齢寡婦加算額」は加算されない。(テキストP317)
97.子のある妻については、夫の死亡当時40歳未満であっても、夫死亡に係る遺族基礎年金の受給権が消滅したときに40歳以上65歳未満であれば、「中高齢寡婦加算額」が加算される。(ただし、遺族基礎年金が支給されている間は、中高齢寡婦加算額は支給停止される。)(テキストP318)
98.「経過的寡婦加算」は、65歳以上の遺族厚生年金の受給権者であって、昭和31年4月1日以前生まれの者に限り、加算される。(テキストP318)
99.「経過的寡婦加算」は、遺族厚生年金の受給権者である妻が遺族基礎年金又は障害基礎年金の受給権を有するときは、支給停止される。(テキストP319)
100.遺族厚生年金に加算される「中高齢寡婦加算の額」は、生年月日等にかかわらず遺族基礎年金の額(780,900円×改定率)の4分の3相当額であり、「経過的寡婦加算の額」は中高齢寡婦加算の額から「老齢基礎年金の満額にその妻の生年月日に応じた率を乗じて得た額」を控除した額である。(テキストP318~319)
101.父母、孫又は祖父母の有する遺族厚生年金の受給権は、被保険者又は被保険者であった者の死亡の当時胎児であった子が出生したときは、消滅する。(テキストP319)
102.夫の死亡当時30歳未満であった妻の有する遺族厚生年金の受給権は、次のいずれかに該当するに至ったときは、消滅する。
① 同一の支給事由に基づく遺族基礎年金の受給権を有しないとき。
⇒「当該遺族厚生年金の受給権を取得した日」から5年を経過したとき。
② 同一の支給事由に基づく遺族基礎年金の受給権を有する場合であって、30歳に達する前に当該遺族基礎年金の受給権が消滅したとき。
⇒「当該遺族基礎年金の受給権が消滅した日」から5年を経過したとき。(テキストP319~320)
103.遺族厚生年金における遺族の順位のうち、配偶者と子は同順位であるが、配偶者と子の双方に遺族厚生年金及び遺族基礎年金の失権若しくは停止事由がない場合には、配偶者の遺族厚生年金が優先されて子の遺族厚生年金の支給が停止される。(テキストP320~321)
104.子に対する遺族厚生年金は、配偶者に対する遺族厚生年金が「受給権者の申出による支給停止」の規定により支給が停止されている間も、引き続き支給停止される。(テキストP320)
105.65歳以上の者(配偶者遺族に限られない。)であって、遺族厚生年金と老齢厚生年金の受給権を有する場合、老齢厚生年金の支給を優先し(選択受給ではない。)、遺族厚生年金は、老齢厚生年金の額との差額分のみを支給する。(テキストP321)
106.夫、父母又は祖父母に対する遺族厚生年金は60歳に達するまでの期間、その支給が停止されるが、夫に対する遺族厚生年金については、被保険者又は被保険者であった者の死亡について、夫が遺族基礎年金の受給権を有するときは、支給停止されない。(テキストP321)
107.脱退一時金は、最後に「国民年金(厚生年金保険ではない。)の被保険者」の資格を喪失した日(同日において日本国内に住所を有していた者にあっては、同日後初めて、日本国内に住所を有しなくなった日)から起算して「2年」を経過しているときは、請求することができない。(国民年金法の脱退一時金についても同様である。)(テキストP323、201)
108.脱退一時金の額は、被保険者であった期間に応じて、原則として、その期間の「平均標準報酬額(再評価なし)に支給率を乗じて得た額」である。(テキストP324)
109.脱退一時金において、「支給率」とは、最終月(最後に被保険者の資格を喪失した日の属する月の前月をいう。)の属する年の前年10月の保険料率(最終月が1月から8月までの場合にあっては、前々年10月の保険料率)に「2分の1」を乗じて得た率に、被保険者であった期間に応じて政令で定める数(6~60)を乗じて得た率とし、その率に小数点以下1位未満の端数があるときは、これを四捨五入する。(テキストP324)
110.脱退一時金の支給を受けた者は、その額の計算の基礎となった被保険者であった期間は、被保険者でなかったものとみなす。(国民年金法の脱退一時金についても同様である。)(テキストP324、202)
111.障害厚生年金又は障害手当金の受給権を有したことがある者は、脱退一時金の支給を請求することができない。(テキストP323)
112.合意分割における「離婚等」とは、①離婚、②婚姻の取消し又は③3号事実婚解消をいう。(3号分割における「離婚等」には、上記①~③に加えて、④事実上離婚したと同様の事情にあると認められた場合(特定被保険者が行方不明となって3年を経過している場合など)が含まれる。)(テキストP325、328)
113.「合意分割」の規定は、平成19年4月1日前に離婚等をした者には適用されないが、平成19年4月1日以後に離婚等をした者について離婚分割が行われた場合、平成19年4月1日前の対象期間に係る標準報酬も分割の対象となる。(なお、「3号分割」の規定は、平成20年4月1日前に離婚等をした者には適用されず、平成20年4月1日以後に離婚等をした者について3号分割が行われた場合であっても、平成20年4月1日前の第3号被保険者期間に係る標準報酬は分割の対象とならない。)(テキストP325)
114.合意分割における標準報酬改定請求は、離婚等をしたときから「2年」を経過したときは、原則として、行うことができない。(3号分割についても同様である。)(テキストP326、329)
115.合意分割において、請求すべき「按分割合」は、当事者それぞれの対象期間標準報酬総額の合計額に対する第2号改定者(第1号改定者ではない。)の対象期間標準報酬総額の割合を超え2分の1以下の範囲内で定めなければならない。(テキストP326)
116.合意分割及び3号分割の影響を受けるものは、60歳台前半の老齢厚生年金(報酬比例部分に限る。)、老齢厚生年金及び障害厚生年金である。(定額部分や老齢基礎年金は、その影響を受けない。)(テキストP327)
117.老齢厚生年金の受給権者について、合意分割が行われた場合、合意分割の請求のあった日の属する月の「翌月」から、老齢厚生年金の額が改定される。(3号分割についても同様である。)(テキストP327)
118.障害厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数について300月の最低保障が行われている場合、離婚時みなし被保険者期間(又は被扶養配偶者みなし被保険者期間)は、その計算の基礎としない。(テキストP327、329)
119.振替加算が加算された老齢基礎年金を受給している者の厚生年金保険の被保険者期間が、離婚時みなし被保険者期間(又は被扶養配偶者みなし被保険者期間)を含めて240月以上となったときは、振替加算は行われなくなる。(テキストP328)
120.長期要件による遺族厚生年金の被保険者期間には、離婚時みなし被保険者期間(又は被扶養配偶者みなし被保険者期間)を算入する。(テキストP328)
121.在職老齢年金の規定において、総報酬月額相当額は、合意分割(又は3号分割)による改定前の標準賞与額を用いて計算する。(テキスト未記載)
122.3号分割における標準報酬改定請求は、被扶養配偶者のみにより行われ、特定被保険者の同意は必要とされていない。(テキストP328)
123.特定被保険者が障害厚生年金の受給権者である場合、当該障害厚生年金の額の計算の基礎となった被保険者期間については、3号分割の標準報酬改定請求の対象とすることができない。(テキストP328)
124.3号分割に係る分割割合は、「2分の1」である。(テキストP329)
125.特定被保険者が死亡した日から起算して「1月以内」に、被扶養配偶者から3号分割の請求があったときは、特定被保険者が死亡した日の「前日」に、3号分割の請求があったものとみなす。(なお、合意分割において、当事者の一方が死亡した日から起算して「1月以内」に、公正証書の添付等の方法により、当事者の他方による標準報酬改定請求があったときは、当事者の一方が死亡した日の「前日」に、合意分割の請求があったものとみなす。)(テキスト未記載)
126.「障害厚生年金の受給権者」が、故意若しくは重大な過失により、又は正当な理由がなくて療養に関する指示に従わないとこにより、その障害の程度を増進させ、又はその回復を妨げたときは、実施機関の診査による年金額の改定(増額改定)を行わず、又はその者の障害の程度が現に該当する障害等級以下の障害等級に該当するものとして、年金額の改定(減額改定)を行うことができる。(テキストP274)
127.保険料を徴収する権利が時効によって消滅したときは、当該保険料に係る被保険者であった期間に基づく保険給付は行われない。ただし、被保険者の資格の取得について、事業主からの届出若しくは被保険者からの確認の請求又は厚生年金保険原簿の訂正の請求があった「後」に、保険料を徴収する権利が時効によって消滅したものであるときは、当該保険料に係る被保険者であった期間に基づく保険給付が行われる。(テキストP274)
128.厚生年金保険の積立金には、「特別会計積立金」(年金特別会計の厚生年金勘定の積立金)と「実施機関積立金」(共済組合等の積立金のうち、厚生年金保険事業(基礎年金拠出金の納付を含む。)に係る部分に相当する部分として政令で定める部分)がある。(テキストP335)
129.「特別会計積立金」の運用は、原則として、厚生労働大臣が年金積立金管理運用独立行政法人に対し、特別会計積立金を寄託することにより行い、「実施機関積立金」の運用は、実施機関(厚生労働大臣を除く。)が行う。(テキストP335)
130.国庫は、毎年度、厚生年金保険の実施者たる政府が負担する「基礎年金拠出金の額」の2分の1に相当する額を負担する。(テキストP336)
131.「基礎年金拠出金」に係る拠出金按分率の算定において、国民年金の①第1号被保険者については「保険料納付済期間又は保険料一部免除期間を有する者」、②第2号被保険者については「20歳以上60歳未満の者」、③第3号被保険者については「すべての者」をその基礎とする。(テキストP206、336)
132.国庫は、毎年度、予算の範囲内で厚生年金保険事業の事務の執行に要する費用を負担しているが、その事務には基礎年金拠出金の負担に関する事務も含まれる。(テキストP336)
133.第1号~第3号厚生年金被保険者に係る保険料率は、1,000分の183である。(第4号厚生年金被保険者に係る保険料率については、段階的引上げが進行中であり、原則として、令和9年4月以後に1,000分の183となる。)(テキストP337)
134.厚生労働大臣は、納入の告知をした保険料額が当該納付義務者が納付すべき保険料額をこえていることを知ったとき、又は納付した保険料額が当該納付義務者が納付すべき保険料額をこえていることを知ったときは、そのこえている部分に関する納入の告知又は納付を、その納入の告知又は納付の日の翌日(納付の日からではない。)から6か月以内(1年以内ではない。)の期日に納付されるべき保険料について納期を繰り上げてしたものとみなすことができる。(健康保険法にも同様の規定がある。)(テキストP339、100)
135.同時に船舶及び船舶以外の事業所に使用される場合の事業主の負担額及び納付義務については、船舶所有者のみが保険料の半額を負担し、被保険者負担分をあわせて納付する義務を負う。(船舶所有者以外の事業主は保険料を負担せず、また保険料を納付する義務を負わない。)(テキストP340)
136.育児休業等及び産前産後休業の期間における保険料免除の規定は、任意単独被保険者及び高齢任意加入被保険者にも適用される。(テキストP340~341)
137.被保険者の使用される船舶について「船舶所有者の変更」があった場合は、保険料の繰上徴収の対象となる。(テキストP342)
138.日本年金機構は、滞納処分等を行う場合には、あらかじめ「厚生労働大臣の認可」を受けるとともに、「滞納処分等実施規程」に従い、「徴収職員」に行わせなければならず、滞納処分をしたときは、速やかに、その結果を厚生労働大臣に報告しなければならない。(健康保険法、国民年金法にも同様の規定がある。)(テキストP343)
139.厚生労働大臣による「被保険者の資格、標準報酬又は保険給付(保険料等は含まれていない。)に関する処分の取消しの訴え」は、当該処分についての審査請求に対する社会保険審査官の決定を経た後でなければ、提起することができない。(テキストP345、347)
140.厚生労働大臣による「保険料等の処分の取消しの訴え」は、当該処分についての審査請求に対する社会保険審査会の決定を経る前でも、提起することができるが、厚生労働大臣による「脱退一時金に関する処分の取消しの訴え」は、当該処分についての審査請求に対する社会保険審査会の決定を経た後でなければ、提起することができない。(テキストP345、347)
141.厚生年金保険原簿の訂正請求に対する決定に対する不服申立てについては、行政不服審査法に基づき、厚生労働大臣に審査請求を行うことができる。(テキストP346)
142.国民年金法では「年金給付」を受ける権利が5年で時効により消滅するとされているのに対し、厚生年金保険法では「保険給付」を受ける権利が5年で消滅することとされている。(障害手当金の時効も5年である。)(テキストP347、225)
143.2以上の種別の被保険者期間を「合算した」期間で判断する主なものは、①60歳台前半の老齢厚生年金の支給要件(1年以上)、②老齢厚生年金の加給年金額の加算要件(240月以上)、③振替加算の不支給要件(240月以上の老齢厚生年金の受給)、④長期要件の遺族厚生年金の中高齢寡婦加算の加算要件(240月以上)、⑤脱退一時金の支給要件(6月以上)である。(テキストP330)
144.2以上の種別の被保険者期間を「合算しない」単独の期間で判断する主なものは、①定額部分の上限月数(最大480月)、②長期加入者の特例(種別単独で44年)、③厚生年金の中高齢の特例(15年~19年⇒第1号厚年年金被保険者期間のみに係る特例)である。(テキストP330)
145.2以上の種別の被保険者期間を有する者に係る「老齢厚生年金」の受給権は、被保険者の種別ごとに発生する(支給関する事務も種別ごとの実施機関が行う)が、この場合の加給年金額の加算の優先順位は、①最も「早く」受給権を取得した一の期間に基づく老齢厚生年金⇒②受給権の取得が同時の場合は、加入期間が最も「長い」老齢厚生年金⇒③加入期間も同じ場合は、種別の順番(第1号→第2号→第3号→第4号)である。(テキストP331)
146.2以上の種別の被保険者期間を有する者に係る「障害厚生年金」の支給に関する事務は、当該障害に係る初診日(障害認定日ではない。)における被保険者の種別に応じた実施機関が行う。(テキストP332)
147.2以上の種別の被保険者期間を有する者に係る「短期要件の遺族厚生年金」の支給に関する事務は、死亡日(一定の場合は、初診日)における被保険者の種別に応じた実施機関が行う。(テキストP333~334)
148.2以上の種別の被保険者期間を有する者に係る「長期要件の遺族厚生年金」の受給権は、被保険者の種別ごとに発生する(支給に関する事務も種別ごとの実施機関が行う)。(テキストP333~334)
149.2以上の種別の被保険者期間を有する者に係る「脱退一時金」の支給に関する事務は、原則として、最終月における被保険者の種別に応じた実施機関が行う。(同時に国民年金の脱退一時金の支給を請求する場合は、厚生労働大臣が行う。)(テキスト未記載)
150.2以上の種別の被保険者期間を有する年金給付等について「同時に」行う必要がある主なものは、①受給権者の申出による支給停止(撤回)、②老齢厚生年金の支給繰上げの請求・繰下げの申出、③遺族厚生年金の所在不明の支給停止の申出(撤回)、④合意分割・3号分割の請求である。(テキストP331、333)