Pickup白書7(令和7年版厚生労働白書)
・年金積立金の管理・運用の概要
年金積立金の運用は、「積立金が、被保険者から徴収された保険料の一部であり、かつ、将来の保険給付の貴重な財源となるものであることに特に留意し、もっぱら被保険者の利益のために、長期的な観点から安全かつ効率的に行う」ことが法律で定められている。
令和6(2024)年財政検証及び年金積立金の運用において将来合理的に期待できる運用利回りの水準を踏まえ、長期の実質的な運用利回り(年金積立金の運用利回りから名目賃金上昇率を差し引いたもの)1.9%を運用目標とし、厚生労働大臣が定めた年金積立金管理運用独立行政法人(以下「GPIF」という。)の中期目標において、「長期的に年金積立金の実質的な運用利回り1.9%を最低限のリスクで確保すること」とされている。これを受けて、GPIFにおいて、リターン・リスク等の特性が異なる複数の資産への分散投資を基本として、長期的な観点からの資産構成割合(基本ポートフォリオ)を定め、市場に与える影響に留意しつつ、年金積立金の管理・運用を行っている。

